特別編第四章 多賀城碑がうつす東アジア世界
第四章
多賀城碑がうつす東アジア世界
多賀城碑には、「靺鞨(まっかつ)国」から多賀城までの距離が刻まれています。なぜ渤海(ぼっかい)ではなく、さらに北にある靺鞨部族のエリアからの距離なのか。ここから当時の日本と周辺国との関係性を読みとることができます。
靺鞨国から多賀城までの距離を記すことは、靺鞨部族を北に住む野蛮な部族とみなす奈良時代の考え方に基づいています。
靺鞨部族を野蛮とする一方、渤海国とは友好関係を築いており、秋田城にはたまに訪れる渤海使のために整備した立派なトイレまでありました。
(問)埋蔵文化財調査センター TEL368-0134



